ベラルーシ紀行 「社会主義見学」Day3 26th July 2018
キリル文字が書かれた街並みが見慣れてくると、今度は、ミンスクの人が気になり始めた。「ベラルーシ人ってどんな人なんだろう。」
いままで東欧のアジア人やアフリカ系の人が少ない地域を訪れると、あまり嬉しくない視線を感じることが多かった。リトアニアを訪れた時は、「お前はここの人間じゃないだろう。どこから来たんだ。」という強いメッセージ性を持った眼差しを感じたことがよくあった。おそらくあまり肌の色の違う人をあまり見慣れてないのだろう。外国人の友だちが日本を訪れた時に、不自然に見られたり、写真を撮られたりしたという話を聞いたことがある。事情は日本でも同じなのかもしれない。
しかし、ベラルーシではほとんど不自然な視線を感じることはなかった。その理由を考えていた。もしかしたら中央アジア系の人に思われたのかもしれない。ベラルーシは僕が訪れる直前に、一部の外国人の観光ビザを免除した。おそらくその前は外国人観光客はかなり少なかったはずだ。でも、伝統的にスタン系の国や旧ソ連の国とは、経済的、文化的な結びつきが強い。もしかしたらアジア系の肌の色は見慣れているのかもしれない。一人で旅をしているのに加えて、英語が通じなさそうだったので、僕は一人でそんなことをじっくり考えていた。
ちなみにベラルーシは、美女が多いことで有名。街中を歩いていても、10人中4人くらいは、西側のヨーロッパに行ったら、すぐモデルになれそうな感じの美人だった。ベラルーシには、拍手禁止の他に、美女出国禁止の法律もあるらしい。ほかっておいたら西側のモデル事務所とかにスカウトされるんだろうなと思った。
この日は昨日よりもゆっくり街を見て歩いた。ミンスクは、いざなれて歩いて見ると、思ったより小さい街で、道も分かりやすかった。昨日よりも余裕を持って見たので、地元の人の様子を観察した。
この国は、外向きには独裁国家で、謎の多い国だ。でも結局、住んでいる人が考えていることは、どこの国ともあんまり変わらない。みんな家族や友だちのことを考えているし、楽しい時間を過ごしたいと思っているはずだ。ミンスクの地下鉄に乗る人、デパートで買い物をする人(ちなみにミンスクの食料品はかなり高い)、広場でバスケットボールをする人を眺めながら、そんなことを感じていた。