名もなき挑戦 2年後から見たオランダ留学戦記

僕の留学はとてもわかりにくい。有名大学に留学したわけでも、わかりやすい目標を設定して行ったわけではなかったからだ。しかも数字で表される明確な結果もなかったので、なおのこと結果がわかりにくい。留学後の大学でも、就活でも散々何をしたのか聞かれて答えられなかった。今年就職して、大学生という連続性が途切れたことで、少し俯瞰して僕の留学を捉えられるようになった気がする。というわけで、僕の留学を今のビジネスパーソンの視点から振り返ってみたい。

 

※僕は目の前のことがうまく行っていないとき、割と強い口調になったり、自分のことを強調したりする傾向があるので、ご容赦ください笑

 

前提 

英語を学びに行ったわけではありません!!

ああお金をかけて英語を学びに行ったのねと散々言われるけど、僕は英語を話せるようになるために留学したわけではない(語気強め)。僕がしたのは学部留学であって、英語を話せるようになるための語学留学ではない。英語と平たく言っても、どの場面で話すかによって必要になる語彙は全く違う。だから、目的に合わせた国と学校を選ぶことがとっても大切だと思うし、目的が見えるまでは留学には行かないほうがいいと思う。それだったら、外国に行くことを目的に旅をしてもいいと思う。(留学という響きにはものすごい引力があるので、自分なりに留学を他の言葉に言い換えてもいい。)オランダで周りにいた日本人はスラングばっかり覚えようとしていたり、Hello, how are you?レベルの会話を学びに来たりしている人が結構いた。そういう人は目的と手段がもろにずれているので、すぐ授業からいなくなった。

 

 

当時僕は国際機関で働くことに憧れがあった。でも彦根で過ごしていても、国際機関に繋がるようなアクションは取れない。ということで、いっそ国際関係とか外交が学べるような場所で学んで、自分が本当にその道を行くのか(大学院進学とか)、それとも就職とか別の選択肢を取るのか、見極めようとしていた。

 

割とやりたいこととそのための手段をはっきりさせて行ったので、僕の場合ミスマッチは少なくて、やりたいことを好きなだけやらせてもらえた。日本では学べないようなことを授業からも生活からも学んで、国際機関の会議に参加させてもらえた。たくさんのチャンスをもらえた一年だった。

 

1年間現地の大学で学んだり、日本から国際機関で働いている人と話したりする中で、国際機関で働くという自分の目標設定が不変ではないことがわかった。「必ずしも「国際機関」とか「国連」のような具体的なものにこだわらなくても、留学前まですごく嫌悪感があった「ビジネス」が、社会問題の解決に役立てられることがわかって、その道へ進もうと考えた。

 

今僕が働いている会社は「社会イノベーション 」を掲げていて、利益を追求するだけでなく、世の中全体に貢献するというモットーは僕の留学中の思いに通じている気がする。

 

 

留学から僕が得た今に繋がるものを書いてみる。

1自分の腕で切り開く姿勢

 学部留学と偉そうに言っても、留学そのものには何もない。大学の授業に行くのも、途中で切り上げて日本に帰るのも自由である。面白い授業も、面白い機会も勝手に用意されているわけではないので、自分からつかむ。

 

  

2成功体験

 英語が全く話せなかった自分が、留学生トップの成績を取り、留学末期には現地の学生とのディスカッションとかプレゼンテーションで現地人とがんがん言い合えるようになった。今までの受験であまりいい思いをした事のない僕が、努力する→結果が出る。という成功体験をしたのは、自信になった。

 

3ベストを尽くすこと。その時に、周りに集まる仲間。

留学当初、本当に英語も授業の内容も理解できなかったので、とにかく準備は念入りにしていた。時間もかかったし、その分犠牲にしたものも大きかったけど、その姿勢をみてくれていた人も少なからずいた。そういう人たちが友だちになっているから、彼ら彼女らも、一所懸命に取り組んでいる人が多い。頑張っている人たちに囲まれると、自分の頑張るレベル(これくらいやってあたり前でしょっていう水準)も自然に上がる。

 

4日本への想い。

日本を出て、初めて日本とか自分が日本人であることを意識した。僕が経験した中では日本人に対する信頼はあまりなくて、(安心はある。)日本人というだけで評価されたことはほとんどなかった。留学の途中から、日本人という自分の肩書き(ちなみに日本で自分が持っている肩書は現地ではほとんど通用しない)ではなく、自分の名前とか腕で勝負したいと思うようになった。

 

5人生は短い。

留学に行くまで元気だったおばあちゃんが留学中に死んでしまった。僕は期末テストが近かったこともあって、葬式に参加しなかった。(これは後悔している。)帰国してからも、最後に会ったときに元気に笑っていたおばあちゃんが骨になっていたことが信じられなかった。人はあっけなく死ぬ。

ビザのトラブルで1週間留学が短くなってしまったこともあって、僕は留学中終わりを意識していた。始まりは偶然でも、終わりは必然である。この2つの経験から、死とか残りが少なくなっていくことを考えるようになった。

6Follow your heart

海外ではすごく有名な本にも同じ内容が書いてある。目指して進めば、全ての運命が味方してくれる。大切なのは、自分の心が求めるものを素直に聞いて、追いかけること。Follow your heart!

 

全然イケてない大学生だった僕が、自信を手にして、やったことないことでも前向きに取り組めるのは、1年間の留学のおかげだと思う。1年間がんばり続けられた自分なら、今もっとすごいことが成し遂げられるはず。自分のベストを更新できるように、強く行きたい。

 

昔のことばっか書いてる気がして、イケてないのでそろそろ日記に戻します〜笑