Day5 スコピエ ヨーロッパ2019

 朝早くホテルを出て、まず昨日着いたアイントホーフェン駅に向かった。ホテルのディナーの残りだったと思うけど、フロントのおばちゃんが昨日サラダをくれたので、朝ごはんに食べた。食費を切り詰めながら旅をしていると野菜が不足しがちなので、このサービスはなかなか嬉しい。一晩だけで去るのが名残惜しい、とてもいいホテルだった。

 

 アイントホーフェン駅から空港行きのバスに乗る。バスはあっという間で、20分くらいで空港についた。にしてもバスがあるというのは、すごくありがたい。留学中に同じ空港からリトアニアに行ったとき、フライトが日曜日の朝で、ちょうど日曜日だけ早朝のバスがなかった。空港のホテルは大概高いので泊まる気がしなかった。空港自体も24時間オープンじゃない。結局アイントホーフェンの駅の近くにAirBnBを予約して、朝8kmの道のりを2時間くらいかけて歩いた。途中、ジョンレノンのイマジンのPVに出てくるような森を何回か通った。リトアニアに着いた後の景色を何度も想像しながら頑張って歩いた。フライトの時間がせまる中で、長距離歩くのはシンプルしんどいので、もう同じことはしないと思う。たぶん。

 

 

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リトアニアに着いた後の景色。これだけ景色がきれいなら、8kmは歩ける。(2017.10.15 Vilinius)

 留学が終わってオランダを出るとき、ちゃんと登録ができているかよくわからなかったから、オランダでイミグレーションを通るのは正直不安だった。だけど、いざ行ってみると、あっけないほど手続きはすんなりと終わった。

 

 スコピエ行きの飛行機のゲートには、コソボのパスポートを持っている人が肌感覚で半分くらい並んでいた。セルビアコソボの独立を認めていない関係で、セルビアからコソボに入国すること(その逆のコソボからセルビアも)は基本的にできないらしい。飛行機のゲートで僕の真後ろに並んでいた人が、機内持ち込み手荷物のサイズ超過で止められていた。その人のバックは、僕のリュックとほぼサイズが変わらなかったので、すごくヒヤヒヤした。急いで、リュックを押しつぶした。

 そういえば、ゲートの近くのベンチで「Ikigai」を読んでいる人がいて、少し嬉しくなった。この本は、日本人の「生きがいをもつ」という価値観(生きがいは日本人の独特な考え方で、英語でもpurpose of lifeくらいにしか訳せない)について書かれた本で、日本ではほとんど知られていないけど、ヨーロッパの日本に少しでも興味のある人なら、大抵知っている。彼らから見ると、日本人は幸せになる秘訣を知っていると思われているらしい。気になって、僕も去年買って読んでみた。生きがいの考え方が、可視化されていて、すごく勉強になった。やっぱり日本人は、独特だ。

 

 ヨーロッパ内の移動は、あっという間だ。アイントホーフェンを出発して、2時間くらいで着陸体制に入った。飛行機が高度を下げはじめると、ゴツゴツの山がちな地形が目に入った。遠くに来たなと思った。

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スコピエ 上空。常に水があるオランダとは対象的な景色だ。(2019.9.21 The sky of Skopje from Wizz air flight)

 スコピエ の空港は、簡素だった。空港から市街まではタクシーをおすすめされたけど、なるべく公共交通機関を使いたいので、バスのチケットを買った。45分くらい待ち時間があったので、ターミナルの中のカフェに入った。ガス入りの水の値段は、オランダとそんなに変わらない気がした。

 朝早く出たので、バスの中では気づいたら寝ていた。起きると、バスは終点に着いた。スコピエは暑かった。荷物を早く置きたいので、ホテルに向かって歩いた。街の中心部を通り抜けて、事前にGoogleの写真検索で見た建物を間近で見た。大きな建物が多いけど、統一感がない。普通のビルは古い気がした。街自体も隙間が多い。オランダと比べると、あまり整っていない印象を受けた。こういう街の方が、僕は興味をそそる。早くホテルに荷物を放り出して、街を歩きたくなった。

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スコピエ の中心にある橋。スコピエ銅像がとにかく多い。(2019.9.21 Skopje)