Day10 マーストリヒト ヨーロッパ2019

 この旅ほど、毎日違う出会いと違う景色がある旅もなかなかないと思う。

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ベオグラードでお世話になった先生の達也さんとその彼女のブランカさんと旅人の三宅さん。手ブレしまくってるのも、また乙なもの。かなりお世話になって、話が盛りだくさんなので、また次のページで書く。(2019.10.24 Balgrade)

 今日は、1年ぶりのゾイド大学とマーストリヒトの中心にある旧市街を回って、友だちに会おうと思う。

 

 泊めてもらった友だちの家から留学先だった大学までは、歩いて10分くらいだった。100回以上は通ったであろうその道は、全く変わっていなかったけれど、不思議と懐かしい感じも新しい感じも、どちらもしなかった。きっと日本の大学に戻って就活をしたりゼミをしたりしている間に、馴染みがどんどん薄れていってしまったんだと思う。留学していたときにマーストリヒトで会った友だちも半分くらいは、他の街や自分の国に帰ってしまったから、もういない。あのとき一度きりの経験だったんだと思う。

 

 友だちに会った。彼女は中国語を勉強していて、来年中国に留学することになっている。他のアジアにも関心があるらしく、僕が帰国してからSNSで日本人の留学生と一緒にいる写真をよく見ていたので、仲良くしているんだなと思っていた。

 

 面白い話をしていた。中国人留学生の他に、日本人留学生とも話したかったので、割と頑張って話しかけていたらしい。だけど、日本人留学生の多くが留学生同士で固まって、わざわざ英語で話しかけても(彼女の母国語はオランダ語)すぐ日本語での会話が始まってしまうので、諦めてしまった。国際公用語の英語か少なくともその土地の言葉で話しかけて、わからない言語を話されたら、輪に入れられてないと感じるし、話す気が失せる。

 

(特に欧米にいる)日本人留学生の多くは、観光目的で来たtouristだなとオランダにいたとき思ったのを思い出した。イギリスの大学院を卒業した人も同じようなことを言っていた。

 

 大学にいて、外国人と話す状況がよくあるけど、日本に興味をもって、観光旅行にきてくれる人は結構いるけど、日本に住んで働きたいと言う人は、アジア出身の人以外だとほとんど見かけない。結局無意識しないと、「日本語が通じる」とか「言わなくても伝わる」みたいな同質性に縛られてしまうんだと思う。それが外国人や背景の違う人を遠ざけてしまっているのかもしれない。

 

 じゃあどうすればいいのか?まだ僕にもわからないけど、一度世界に出て体験するのが重要じゃないかと思っている。それが肌に合うにしろ、合わないにしろ、実際に経験して、知っておくというのは大切だ。そういう意味で、うまくいかないことがたくさんあった、僕のオランダ留学は大きな意味があった。

 

 経験が少ない僕が書くには少し上から目線な記事になってしまったけど、考えさせられた話だった。