Day11,12 マーストリヒト、ブリュッセル ヨーロッパ2019

(頭に浮かんだことをつらつら書いたので、読みにくいかもしれません!)

僕は、伝統があるものに強く心を惹かれる。

 

いつからそう感じるようになったかは強く覚えていないけど、少なくとも高校生の時は

もうそう感じていた。中学校も高校も割と校歌がモダンで、高校野球でよく見る伝統校

みたいなものにすごく憧れていたのをよく覚えている。

 

 だから留学先にマーストリヒトを選んだのは、ベストチョイスだったと思う。アメリ

カじゃなくて、ヨーロッパ。アムステルダムじゃなくて、マーストリヒト。何かに導か

れるように、僕はマーストリヒトにたどり着いた。

 

留学中、毎朝自転車で通学する途中に見ていた駅舎、古い橋、旧市街、教会。その全て

が新鮮で、最後まで飽きることがなかった。留学中に何度もあった、うまくいかない

経験も、マーストリヒトの400年の歴史の街を見ていると小さいものに思えた。僕はマ

ーストリヒトでの生活を通して、動じない姿勢を身につけた。

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2019年のマーストリヒト。曇っているのが、いかにも。(2019.9.26 Maastricht)

 

 まる一年経って帰ってきたマーストリヒトの景色は、まるで変わっていなかった。

400年の歴史に比べれば、1年なんて瞬きくらいのものなのだろう。ただ当時の友だち

は、ほとんどがマーストリヒトを離れた。景色は同じでも、同じ状況を再現することは

できない。

 

 マーストリヒトに来たのは、残っている数人の友だちに会うのと、大学に行って、先

生に会うため。そう考えてみると、毎日眺めてあんなに好きだった景色は、僕にとって

そんな大きな意味はなかったのかもしれない。僕は景色とか、有名な場所を回って写真

を撮るような観光に興味がない。心のつながりを感じるような経験がなければ、マ

ーストリヒトも、よくあるヨーロッパの街のひとつなだけだ。

 

マーストリヒトは地方都市で、仕事もそんなにたくさんない。だから年々マーストリヒ

トにいる友だちの友だちの数は減っていく。留学が終わってから、1年後の今年です

ら、半分以上はもういない。

 

留学が終わった時からマーストリヒトに行くなら、今年の夏しかないと思っていた。い

ざ行ってみて、この旅が最後のオランダになるような気がした。街の景色は変わらなく

ても、そこにいた人も僕のマーストリヒトに対する思いも変わっていく。変わらないの

は、思い出だけかもしれない。

 

 

世界はすごいスピードで変わる。僕はときどきそのスピードに戸惑う。

そんな時に、変わらないマーストリヒトの思い出に、思いを馳せようと思う。

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留学中、親交の会った人にお願いして書いてもらったメッセージ。みんながじっくり考えて書いてくれたのが、すごく嬉しかった。僕の特別な宝物のひとつ。(2019.11.9 Hikone)