動物園

 僕の友だちを思い浮かべると、動物園をみているみたいな気持ちになる。みんな個性

や特徴が際立ちまくっている。というか共通点がほとんどない。みんな好きなことを好

き放題やっていて、みんな関心のある話題が、そういう人たちと出会えて、

僕はラッキーだなと思う。

 

 

 

僕は18歳まで岐阜で育った。岐阜は小さい街で、田舎にありがちな閉じた街なので、小

さい頃から、岐阜を出たくてしょうがなかった。大学で上京する作戦も不発で、気づい

たら岐阜より小さい彦根にいた。それももっと広い世界に出て、知らない人と話してみ

たいとより強く思うきっかけになったと思う。映画のstand by meでリバーフェニック

スが、誰も僕のことを知らない土地へ行きたいと言っていたのを強く覚えている。僕の

気持ちもそれに近かったかもしれない。

 

 

そう思って、大学に入ってヒッチハイクを始めた。絶対大学では会わないような人たち

が何人も親切に助けてくれて、すごく勉強になった。結果、フェラーリからフルスロッ

トルで30キロしかでない車まで、乗った。人生なんでもありだなと思った。

 

世界に出ても、面白そうだなと思った人に話しかけまくった結果、「よくわからないけ

ど、面白い人」にたくさん出会った。ぶっ飛びすぎて、日本では100パー治りきらない

人たちがたくさんいた。みんな個性が突き抜けているので、尽き抜けるのが普通なんだ

なと思い始めた。

 

 

こうして個性的な人たちが周りにたくさんいると、自分らしさみたいなものを保つのが

すごい楽になる。集団はほかっておくと、同質性の塊になるってどこかで読んだ。確か

に共通点で結びついていく気がするので、何もしなければ、似た者どうしで集まると思

う。そうなると、「こうじゃなきゃいけない」みたいなプレッシャーがあるので、息苦

しさを感じることがある。周りにいる人の同質性が低いと、バラバラなので、自分らし

さが残る。そういう環境で生きるのは楽だ。大学時代僕がやりたいと思ったことを実際

に行動としてとるのに、すごく助けになったと思う。

 

 

 

 

書いて終えてみて、よく考えると、それでも何かの共通点で結びついているんじゃないかと思った。またよく考えて見ることにする。