7月23日日記 おしゃれは我慢、飛行機



上野にて

 僕のオフィスが上野にあって、ほぼ毎日上野に行く。上野は歩けば、歩くほど魅力が見つかる街だ。美術館とか公園が上野の中心になっているので、街がとても上品だ。かと思えば、アメ横があって、下町感溢れる飲み屋街も広がっている。飲み屋街をちょっと遠くから垣間見るような場所に、お洒落な小さなお店が散らばっている。人も多くなくて、落ちついているので、僕の肌にすごく合う。僕は上京当初、(ほんまは上千葉ですけど笑)「オラ上野駅から北に帰るだ。」とか言ってばかにしていたのに、数ヶ月で上野の魅力に張っ倒されてしまった。

 


f:id:banri_ozawa:20200724134735j:image

▲ほらキレイでしょ。上野公園。Galaxy A70で撮影。

 

 

と、上野の魅力は尽きないけど、東京で会おうとなって、上野まで来てくれる人はあんまりいない。僕も、日々上野を歩き回っているので、土日は上野を素通りして、中目黒とか恵比寿あたりに遠征している。(いや僕も東京かぶれの田舎モンですなあ笑)平日の夜はそんなに時間がないので、品川駅に時々行く。(品川駅はなぜか親近感がある。品川はペンギンしかいないけど、品川駅は頑張って日々東京ブってる僕を、そんながんばらんでもいいんやでって感じで包み込んでくれる。時々岐阜の物産展をやっているのもまた良い笑)

 

今回は初めて、友だちが上野に来てくれた。今まで散々東急沿線でアウェーゲームをしてきたので、来てくれたのが嬉しかった。

 

この日の上野は、雨だった。雲の上にいる誰かが、僕の真上でバケツをひっくり返した。諸事情あって、祝日にスーツを来ていた僕はびしょびしょになりながら、喫茶店にいった。

 

彼は大学時代からの友達で、同郷ってこともあって、お互いとにかくたくさん話す。知り合ったのは、大学2回生の時だけど、在学中よりも卒業した今の方がたくさん話している気がする。ふとしたタイミングで連絡をくれたので、自然な流れで会うことになった。あんまりゆかりがない東京で、そういう声をかけてくれる人がいるのは素直に嬉しい。

 

彼は上手くやっているみたいだった。僕は最近上手くいっていないことがいくつかあったので、視点を自分から動かして、そういう話が聞けたのはよかった。お酒なしで、サシで、お互いの話を、いいねとかそれはこうだとかいいながら話せる友だちは、僕はあんまり多くない。でも、そういう時間が僕は一番楽しい。

 

気づいたら4時間くらい経っていた。長編映画に匹敵するドキュメンタリーだった。

 

祝日のスーツ

 この日は、飛行機で岐阜に帰る予定だった。それが僕がスーツを来ていた理由です。はあ?ってなると思うので、ちゃんと解説すると、月曜日の朝の便で東京に戻ってきて、そのまま出社するかもしれなかったので、一応着といてシワがつかないようにスーツを持って帰る。これが真面目な理由。裏の理由の方がたくさんありますよ、そこのあなた。1ビジネスマンたるもの、スーツで飛行機に乗るものだと思うから。2今の部署だと、海外出張は絶対ないので、気分だけでも味わいたかったから。3筋肉がついてきたから、スーツを来て自慢したいから。(ちなみにトムクルーズが来そうなスーツです笑)

 

これ以上書くとばか丸出しで、飛行機にこれから乗せてもらえなくなりそうなので、このへんで。そんなこんなでスーツを着用していたわけです笑

 

飛行機は今まで乗りすぎて、普通じゃつまらないので、非常口座席を取った。非常口でも冷静だぜって余裕を漂わせていたつもりだけど、ジャケットのボタンを締めていたせいで、超暑かった。(お洒落は我慢に尽きますね笑)

 

電車にせよ、飛行機にせよ、マッサージチェアにせよ、座って状態で揺すられると、僕は条件反射的に眠くなる。離陸まで目をつむるのを我慢して、上昇してすぐ寝た。富士山をみそびれた。

 

飛行機で行くと、名古屋は本当に近い。すぐ着いた。セントレアに着いて、その静けさに驚いた。国際線が完全に閉まっていて、いつも聞いていた音もほとんどしなかった。僕は昔から、名古屋から海外に行くことが多くて、留学とか卒論のリサーチトリップとかたくさんの海外の思い出がある。セントレアもその大きな一部だった。


f:id:banri_ozawa:20200724134817j:image

▲からっぽになったセントレアの国際線のエプロン


f:id:banri_ozawa:20200724134855j:image


f:id:banri_ozawa:20200724134901j:image

▲こういうことはもう起きてほしくないなと思った。

 

 

それがすっぽり抜け落ちてしまったように見えて、悲しかった。いつかまた馴染みの空港から、海外に行ける日が来たら、その時の喜びはひとしおだと思う。

 

今回わざわざ飛行機で帰省したのは、僕が飛行機が好きだという理由以外に、今までたくさんお世話になった航空会社を使うことで、ちょっとでも応援したいという思いがあった。飛行機の中で、普段よりもだいぶたくさんの制限の中で感染の恐れと向き合いながら、接客しているCAさんの姿を目にして、胸を締め付けられる思いがした。

 

航空会社で働くみなさんも、医療従事者の僕らと同じように、もっとリスペクトされていいと思う。日々リスクとか恐怖と向き合いながら、難しい状況で、社会を支えている。そのことが、飛行機に乗ってみてよくわかった。日はまた必ず昇る。苦しい思いした分だけ、絶対に報われる。その日が早く来てほしいと思いながら、空港を後にした。